李朝‥朝鮮王朝初期の、白いお皿。よく見られるこの時期のお皿は、茶わんをそのまま平たくしたように、ゆるやかに曲線を描いて立ちあがり、わずかに端反りになったかたちが普通だ。このお皿は縁に段をつける、いわゆる折縁になっていて、それだけでどこか洗練された雰囲気を醸している。
作行きからいって民窯の産だと思うのだけれど、端正なつくりの官窯のお皿に見られるこの縁作りで、民窯のものは、ありそうでいて実際にはあまり見たことがない。
一見して連想するのは初期伊万里のお皿で、朝鮮半島出身の陶工たちが作ったとされるそれらのお皿は、当然のようにこのお皿にとてもよく似ている。以前に見せていただいた初期伊万里のまっ白なお皿は、箱から出た瞬間、李朝かな、と思えるようなものだった。
伸びやかな造形。ろくろから下ろした時の感覚がそのまま残ったような歪みも美しい。
White Porcelain Plate, Korea Joseon dynasty 16-17th century