2010年7月6日火曜日

オランダのやきもの Old Dutch Pottery



 有名なデルフトの藍絵や白のやきものとは趣の異なる、17世紀初頭のオランダの、茶色や緑の陶器。フェルメールと同時代の風俗画の片隅にも描かれているこれらのやきものは、そのみかけから想像がつくように、やはり庶民の生活の中で使われたものらしい。

 デルフト陶の白色は、鉛をベースにした釉薬に錫を混ぜることで作られているけれど、より安価なこういったものの場合は、装飾的に美しい効果を得られる錫の分のコストを減らして、鉛だけを使った透明な釉を、鉄分の多い生地にそのまま掛けて焼かれている‥筒型のほうは、内側にしか釉を掛けていない。緑のものは鉛釉に銅を混ぜたもので、これは床タイルなどにも見ることができる。

 それにしても、柳宗悦と民藝の先達以来、さんざん語られていることではあるけれど、これらのやきものの出自とはうらはらの、この立派さはどうだろう。取手付きのものは、リーチがお手本にした英国中世陶と同様の強さと存在感を持っているし、クリーム‥軟膏などを容れたらしいカップの、単純にろくろで引きあげられたずん胴のボディーから端反りになった口もとへ連なるフォルムは、簡素の極地ながらこのうえなく美しい。
 

Bowl with Handle, Cream Bottle, The Netherlands 17th century

2010年4月27日火曜日

加藤巧 Still - Exhibition



STILL

加藤巧 陶展

2010年5月13日(木)–22日(土)
会期中無休
午前10時–午後5時
最終日のみ午前10時–午後4時

於 ギャルリ・ディマージュ
愛知県刈谷市広小路3-605
phone 0566-24-2291

JR東海道線にて名古屋駅から快速で約15分
刈谷駅にて名鉄三河線碧南行きに
お乗り換えいただき、
刈谷市駅下車、徒歩1分です


Discs for this month:







Absolute Classic Masterpieces :






李朝のお皿 White Plate



 李朝‥朝鮮王朝初期の、白いお皿。よく見られるこの時期のお皿は、茶わんをそのまま平たくしたように、ゆるやかに曲線を描いて立ちあがり、わずかに端反りになったかたちが普通だ。このお皿は縁に段をつける、いわゆる折縁になっていて、それだけでどこか洗練された雰囲気を醸している。
 作行きからいって民窯の産だと思うのだけれど、端正なつくりの官窯のお皿に見られるこの縁作りで、民窯のものは、ありそうでいて実際にはあまり見たことがない。
 一見して連想するのは初期伊万里のお皿で、朝鮮半島出身の陶工たちが作ったとされるそれらのお皿は、当然のようにこのお皿にとてもよく似ている。以前に見せていただいた初期伊万里のまっ白なお皿は、箱から出た瞬間、李朝かな、と思えるようなものだった。

 伸びやかな造形。ろくろから下ろした時の感覚がそのまま残ったような歪みも美しい。


White Porcelain Plate,  Korea  Joseon dynasty  16-17th century